醍醐寺は京都市伏見区にある古いお寺です。

874年に、聖宝理源大師により創建されました。
醍醐天皇らの援助を受け、907年には薬師堂が建立され、その他の伽藍(寺の主だった建造物)も建てられました。
後の951年には五重塔が建造されましたが、応仁の乱により五重塔以外の建造物は焼失してしまいました。
後に豊臣秀吉により復興されました。

敷地は200万坪の広大な広さがあり、桜や紅葉の名所でもあります。
上醍醐と下醍醐に分かれており、下醍醐から上醍醐に行くまでに1時間もかかります。
秀吉が豪勢な「醍醐の花見」を楽しんだことでもよく知られています。

この醍醐寺はその美しい景観や桜や紅葉ばかりでなく、保有している文化財のすごさでも有名です。
なんと国宝や重要文化財を含む約15万点の宝物を所蔵しているのです。

そのうち国宝は約7万5千点にのぼります。
彫刻、古文書、絵画、工芸品等、かなり貴重なものばかりです。

これらの宝物は寺の創建以来、座主(ざす:寺のトップの人)や僧侶たちの努力と、近代になってからも寺院関係者の努力により守られてきたものです。
これらの宝物は寺の霊宝館で保存と展示が行われています。
かなりの数なので、順繰りに公開しています。

建造物にも2つの国宝があります。

1つは、一番の見どころである「五重塔」です。
応仁の乱による焼失を免れた「五重塔」は、創建された当時のものがそのまま現存しています。
平安時代に造られた、日本最古の木造建造物とされています。
この五重塔には建立された当時から、羽目板や柱等に真言密教の教えが描かれた絵があり、それ自体も国宝に指定されています。

もう1つの国宝である金堂は、威風堂々とした醍醐寺の中心となる建物です。
最初のものは醍醐天皇により926年に建てられましたが、応仁の乱も含めて2度、焼失しています。
現存している金堂は、豊臣秀吉の命を受けて、1598年から2年かけて、紀州の満願寺にあった本堂を移築したものです。

満願寺の本堂は平安時代末期に建てられたもので、鎌倉時代に今の大きさに改築されました。
ですが安土桃山時代にはかなり荒廃していたために、移築を決めたようです。
満願寺の本堂は解体され、船により遠路はるばる運ばれて、醍醐寺までたどり着いたのです。

移築されてからも色々修復されたようですが、平安時代の建築様式はしっかりと守られています。

写真提供:京都フリー写真素材

〒601-1325 京都市伏見区醍醐東大路町22
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