勝持寺は、西京区大原野南春日町にあるお寺。
本尊は、薬師如来、山号は小塩山(おしおざん)、院号は大原院、通称は花の寺。
寺伝によると白鳳8年、役行者(えんのぎょうじゃ)が創建し、延暦10年(791)に桓武天皇の勅を奉じて再建したと伝えられています。
歌僧の西行がこの寺で出家したと伝えられ、ゆかりの西行桜があります。
西行は、鳥羽上皇に仕える北面の武士・佐藤義清は思うことがあって出家し西行と名乗りました。
「願はくば花の下にて春死なんその如月の望月の頃」を詠み、西行として二百三十首もの桜の花の歌を詠みながら全国各地を放浪しました。
そして、先の歌のごとく好きだった桜が咲く、建久元年(1190)2月16日、河内の弘川寺で没しました。
ちなみに北面の武士とは、院御所の北面(北側の部屋)の下に近衛として詰め、上皇の身辺を警衛、あるいは御幸に供奉した武士のことです。
11世紀末に白河法皇が創設し、院の直属軍として、主に寺社の強訴を防ぐために動員されたものです。
西山の勝持寺には手植えの西行桜があります。
別名「花の寺」一帯には百本もの桜が花開き、訪れた人びとは爛漫の春を謳歌しています。
鐘楼側にある三代目の西行桜をはじめ枝垂れ桜や山桜などが茅葺き屋根の庫裡や土塀などを飾り立てるように咲いているのです。
既に中世には婆娑羅(ばさら)大名の佐々木道誉(ささきうよ)が花見の宴を催した程の観桜名所であったそうです。
〒610-1153
京都市西京区大原野南春日町1194
TEL:075-331-0601 FAX:075-331-0664
拝観時間:9:30~16:30(受付16:00終了)
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