常照寺は、北区鷹峯にあり、本尊は久遠実成本師釈迦牟尼仏(くおんじつじょうのほんししゃかむにぶつ)。山号は寂光山(じゃっこうざん)元和二年(1616)に日乾が本阿弥光悦の寄進した地に開創。
寛永四年(1627)には僧侶の学問所として鷹峰檀林を開設し、山城六檀林のひとつとして栄えたが、明治には新規学制の導入と共に廃檀となりました。
常照寺には、参道の両脇に桜並木が続いて奥に鈍い赤色をした門構えがあります。
吉野桜と吉野太夫寄進の赤門です。
江戸初期、天下の名妓とうたわれた吉野太夫と、両親や親族に反対されながら夫婦になった豪商の灰屋紹益(はいやじょうえき)。
最初は世間に認められなかった二人でしたが、やがて吉野の人柄が人びとの心を解きほぐし、受け入れられるようになりまました。しかし、仲睦まじく暮らしていた二人の生活も長続きしませんでした。わずか吉野のわずか38歳での死が引き裂いたのです。
紹益は、「都をば花なき里となしにけり吉野の死出の山にうつして」と詠い、深く嘆き悲しみました。
吉野の死後、彼女の遺骸は生前に帰依していた日乾上人のいる常照寺の墓地の埋葬されました。
今も吉野忌を兼ねた花供養が彼女をしのんで、参道や境内の桜が満開の頃に行われています。
京都 桜の名所開花情報2021 常照寺
↑
常照寺の桜の画像がないのでこちらでチェックしてみてください・
住所:京都市北区鷹峯北鷹峯町一番地
画像提供:京都フリー写真素材