二条城は、1603年(慶長8年)、時川家康が、京都御所の守護と自身の宿泊所を目的に造り、3代将軍家光によって完成されたものです。
1994年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
内堀に囲まれた部分を本丸とよびます。
16,800㎡ある本丸の中には、5層の天守閣や15代将軍慶喜の住居として建てられた本丸御殿などがありました。
天守閣は焼失してしまい、現在の本丸御殿は、京都御所今出川御門の中にあった旧桂宮邸の御殿を、1893～94年(明治26～27年)に掛けて本丸内に移したものです。
二の丸御殿は、武家風書院造りの代表的なものです。
車寄せに続いて遠侍の間、式台の間、大広間などと呼ばれる、6棟が東西から南北にかけて建ち並んでいます。
建物面積は約3,300㎡、部屋数は33あり、畳は約800畳あまりも敷かれています。
唐門を入ると、豪華に装飾された車寄せが見えます。特に欄間の彫刻は素晴らしく、表と裏でデザインが変えられています。牛車で中に入られるような構造になっています。
遠侍は、二の丸御殿内で最大の床面積を誇ります。
一の間・二の間・三の間・若松の間・勅使の間などに分かれていて、城へ参上した大名の控えの間になっていたものです。
大広間の一の間は広さ48畳、この部屋は1867年(慶応3年)10月、15代将軍慶喜が諸大名を集め、大政奉還を発表した歴史的な部屋として知られています。
※豪華に装飾された車寄せ。欄間彫刻は表と裏のデザインを変えていて、表側には5羽の鸞鳥・松・ボタン、上部には雲。下部には笹を見ることができます。
※東南隅櫓。本来。四隅に櫓があったが、大火の時に東北隅・西北隅の両櫓が焼失してしまい、今はこの東南隅櫓と西南隅櫓だけが残っています。
写真提供：京都フリー写真素材
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